エアコンのメーカーヘルパーのいろいろな話

ネットショップが成長している中で、白物家電は、設置や工事がからむ為、実店舗で購入する方が、まだまだ多い。

 

販売店(例えば、ヤマダ電機)へ行く。

そして、エアコンコーナーへ行く。

で、そこには、ある程度、大きな店舗だと週5日勤務のメーカーから派遣された常駐ヘルパーがいる。

これより、少し小さな店だと、土日だけとか、繁忙期だけだとか。

本当に小さな店だといない場合もあるが。

 

で、今回は、販売店にいるエアコンコーナーにいるメーカー説明員(ヘルパー)について、いろいろな話をする。

 

エアコンというのは、ほとんどがモック展示で、実機を展示しているわけではない。

だから、実際によく冷えるだとか、暖房能力がどのくらいだとかを実際に試して買うわけではない。

 

家電量販店の別の売場にあるパソコンやスマートフォンやテレビコーナーは、ある程度、画質がいいだとか、動きがいいだとか、使いやすそうだとかある程度、分かる。

それは、実機展示をしているから。

 

しかし、エアコンの場合は、実機ではなくモックを展示しているだけなので、たいていの人の場合、販売員の説明が必要になってくるのだ。

 

ただ、価格の安さを追求する家電量販店の場合、人件費の削減をしなければならない。(ローコスト経営)

であるから、来店客にしっかり対応する店員を配置していない場合が多いのだ。

 

そこで、量販店が足りない人員を派遣社員バイトなどを直接雇用するという方法もあるが、こういった工事が絡む販売の場合、相応の経験が必要なのだ。

それと、時給1000円程度ほどの賃金なので、経験者は、殆ど来ない。ほとんどくるのが、未経験者だけである。

 

で、量販店は考える。コストがかからずに、経験者が来てくれれば、ベストなんだが、と。

 

で、メーカーの方は、どうかというと、販売店における自社のシェアを高めることは、一つの目的である。全体の売上が下がっていたとしても、シェアが上がっていれば、担当セールスは、よくやっていると評価されるのである。

で、販売店に自社の売り子(ヘルパー)を置いて、自社のシェアを上げるというのは優れた方法だ。

ただし、売り子に賃金を支払わなくてはならない(週5の勤務で30万円くらい)ので、その経費がペイできる場合にヘルパーを設置するのだ。

 

設置されたエアコンのヘルパーも、エアコンをただ、単に売ればいいわけではない。

 

例えば、ボトムの木造6畳用クラスのエアコンを売っても、ほとんど利益がとれない値段設定となっている。

 

この辺の商品は、値段で勝手に売れる。

別にメーカーヘルパーが売るまでもないのだ。

 

そこで、ヘルパーがメーカーに売れと指示されるのが、プレミアムタイプの超省エネタイプの商品だ。

 

同じ畳数でも、ベーシックタイプと超省エネのプレミアムタイプでは、価格差が10万円以上となる。

そのプレミアムタイプを売らなければならない。

 

売り方としては、こうだ。

「ベーシックタイプとプレミアムタイプでは、年間電気代の目安が1万円違います。」

「エアコンは、設置してから10年くらい使う人が殆どですから、それだけで元がとれます。

また、プレミアムタイプの方が、いろいろな機能が上です。」

「それと、エアコン取り外し料金無料と、配管化粧カバー2m(直線)が無料の特典がついていきます。」(両方実費でやると1万2000円くらいかかる)

 

この話を聞いたら、10年間使ったら、確かに得であるように思うかも知れないが、年間電気代の目安のところが使い方によって、変わってくる。

年間電気代の目安は、年間10ヶ月 朝6時~夜12時まで冷房や暖房を使った場合(東京都)の目安なのだ。

もし、暖房は、エアコンを使わないという人は、年間電気代目安よりも小さくなるので、上のヘルパーの話は、変わってくるので注意が必要。

ただ、親切なエアコンヘルパーは、夏の冷房時期の販売においても「暖房は使いますか?」と聞いてくれる。

しかし、夏の忙しい時など、そういった話が省略される可能性があるので、十分に注意が必要である。